ケララバワンについて
ケララバワンは2004年8月、東京は練馬の住宅街に開店しました。北インドの定番メニューのほか、当時、日本ではまだ珍しかった南インドの料理をいち早く取り入れました。店主の故郷ケララ州の実家の家庭料理に近い料理は、おかげさまで多くのインド料理ファンのみなさまにご好評をいただいております。
一般的なカレーやナン、タンドリーチキン等、北インドの定番メニューやアルコール類のご用意もございます。
毎年8月の開店記念日に開催される完全無料のサッディヤ(ふるまいごはん)はいまや名物となったイベントで、全国からファンの皆さまが駆けつけてくださいます。2016年のサッディヤは400名以上が来店されました。
店主について
店主のサッシーは南インド・ケララ州の出身です。インドの聖地バラナシのホテルのレストランでマネジャーをしていたころ、インド好きでインドにたびたび足を運んでいた漫画家の流水りんこと出会い、のちに結婚。来日後はいくつかのインド料理店で研さんを積み、2004年にケララバワンを開店しました。開店までのいきさつや、日印家族の暮らしぶりは漫画に詳しいのでよろしかったらぜひご一読ください。
『南印度は美味しいぞ〜!
主婦と生活社刊
『働く!!インド人』
朝日新聞出版刊
『インドな日々』
朝日新聞出版刊
『インド夫婦茶碗』
ぶんか社刊
めくるめく南インド・ケララ料理の世界
ケララ州はどこにある?
ケララ州はインドの南端近くにあります。海の玄関口としての立地のよさから、古くよりインドとヨーロッパ間のスパイス貿易が栄えました。ポルトガル、オランダ、イギリスの植民地支配の拠点となったため、旧市街にはいまも欧州とインドの混ざり合ったエキゾチックな街並が残ります。またヒンドゥー教徒が8割を占めるといわれるインドにおいてキリスト教徒やイスラム教徒の割合が多く、他宗教同士が穏やかに共存している点も特徴的です。
ケララ料理の特徴
ケララ州は1年を通して温暖で降雨量が多いため作物がよく育ち、なかでも米作が盛んです。沿岸部では漁業も盛んで、ケララの食文化はインドでも珍しいバラエティに富んだ食材が知られています。肉、魚、シーフード、多種多様な野菜と豆類など多岐にわたる食材を主食のコメに合わせた副菜とするため、日本人にも親しみやすいお料理が多くあります。こってりしたカレーにナーンといったおなじみのインド料理のイメージをくつがえす、オイル控えめ、野菜と豆多め、スパイスを上手にとりいれて消化力を高めた、胃にも身体にも優しいお料理、それがケララ料理の特徴といえるでしょう。
代表的なケララ料理
ケララ料理でも辛味のもとである唐辛子は使いますが、「激辛」という料理はあまりありません。甘みや酸味とともに、あくまでも味覚のバランスのひとつとして辛味があるといった位置づけです。お料理のことで分からないことがあれば、どうぞご遠慮なくサッシーやスタッフにお尋ねください。
ミールスのたのしみかた
"ミールス"は南インドの各種お料理が少しずつ盛られた定食です。ケララバワンではランチでミニ・ミールス、ディナーでフルコースのミールスをご提供しています。ケララ料理をひと通り食べてみたい方におすすめです。
ミールスの楽しみかたに細かいルールはありません。もしお皿におかずの小さな容器がすべて乗っているのが食べにくいようでしたら、小皿は外に出してしまってかまいません。
まずはおかずを一種類ずつ、ごはんによく混ぜて食べてみてください。野菜の甘み、お豆のコク、ココナッツのクリーミーさ、カレーリーフのいぶしたような風味などなど。それぞれを味わったら、たとえばおかずを2種混ぜてみたり、チャツネやピクルスを混ぜたりしながら味の変化を楽しみます。またミールスのヨーグルトは甘味がついていないので、ちょっと辛いなと感じるおかずがあれば混ぜるとマイルドになります。お皿をキャンバスのように使って思う存分お好きな味を描いてくださいね。
インドでよく見かけるのが、最後にごはんにヨーグルトをかけて混ぜた"ヨーグルト・ライス"にし、そこにさらにラッサムをかけてシメにする食べかたです。「ごはんにヨーグルト?」と最初はびっくりされますが、さまざまな味のハーモニーを味わったあとにすっきりとシメられてハマる人が多いのです。ぜひお試しください。
ケララバワンのお野菜たち
ケララ料理の野菜はどれも日本では入手が難しいものが多いのです。そんななか、ケララバワンでは埼玉県新座市にある千葉農園さんに委託し、マニアックなお野菜を無農薬・化学肥料なしで栽培していただいています。たとえば同じサトイモでも、南インド料理にあった品種を選ぶなど、農園主の千葉さんのこだわりがケララバワンのお料理を支えています。
ある日の入荷ホヤホヤの野菜たち
千葉農園の主・千葉氏
大迫力のヘビウリ